「千鳥」会いたい。どうしようもなく。無理だとは分かっているが、会いたいんだ。そばにいてくれ。俺の背中を叩いて、なにかを言ってくれ。それだけ、それだけでいいんだ。「千鳥」さびしい。寒い。せめてもう一度だけ――。
いつも履いていたスニーカーの色。いつもはめていた腕時計。いつも長い髪を束ねていたリボンの色。いつも怒ったあとに見せる、君の笑顔――。
今なら鮮明に、はっきりと思い出せる。なのに……なのに……。
君は……ここにいない。
「燃えるワン・マン・フォース」 より